インドネシア:コロナ禍で高まる健康食品ブームに本邦製品・技術の商機

インドネシアは、コロナ禍ピーク時(2021 年 7 月)の 1 日の新規感染者数は5万人超、類型感染死者数 10万人を超すなど、東南アジアで最も新型コロナの被害を受けている。感染が急激に拡大する中、 特に苦しい思いをしたのは肥満や糖尿病など基礎疾患のある感染者であり、市民の間ににわかに健康食品ブームが広がっている。

コンニャク麺等を除くと品揃えの少ない健康食品コーナー

インドネシアでは、成人男女の5分の1が肥満であるが、このほかにも肥満に準ずる「隠れ肥満」が多い。肥満は成人に限らず、首都ジャカルタでは、肥満児童(5〜12歳)が3割を越すというデータもあり(インドネシア保健省統計)、今般のコロナ禍を機に、市民の間には免疫力のある体づくりへの意識が高まっている。このため、ジャカルタ等市内の大手スーパーには、健康食品専用の陳列棚が設けられるなどしている。陳列棚に目立つものは、サプリメントと飲料の他に、コンニャク麺である。また、大 手外食チェーンでもコンニャク麺を使ったメニューを展開するなどしている。しかし、コンニャク麺以外の商品展開が圧倒的に乏しいのが実情であり、多様な健康食品へのニーズがあるといえる。


肥満予備軍も多いインドネシア


ジャカルタ市内大手スーパーの健康食品コーナー
(コンニャク麺が目立つ)


健康食品コーナーは品揃えが少ない

Japan ブランドを生かした健康食品市場拡大を

インドネシアでは、ポカリスエットやヤクルトが「国民的飲料」として広く普及しており、既に健康食品市場におけるJapanブランドは定着している。しかし、まだ製品の数は少なく、低カロリー製品や、ビタミンやオメガを多く含むなど機能性を訴求した商品、糖尿病や肥満予備軍向けの商品などに大きな商機がある。
(文責:ビジネスコンサルティング事業部 平良)

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